鑑定文で「この人は身強だから」「身弱なので」という言い方を見たことがあるだろう。これがなぜ大事かというと、同じ文字でも身強か身弱かで解釈が正反対にひっくり返るからだ。
今日は身強・身弱とは何か、どう決まるのか、そしてこれを知ると何が変わるのかを整理してあげる。
日干、つまり命式で「あんた」を意味する文字が周りからどれだけ力を受けているかのことだ。よく受けていれば身強、あまり受けていなければ身弱。
ここで誤解をひとつ解いておく。身強が良くて身弱が悪いのではない。強ければ強いなりの問題があり、弱ければ弱いなりの方法がある。これは良し悪しの軸じゃなく向きの軸だ。
計算は自動だけど、何を見て決まるのかを知っておくと結果がずっと読みやすくなる。大きく三つだ。
月支、つまり生まれた月が自分の五行の季節なら、それだけで大きく力を得る。木の日干が春に生まれれば旬を得たことになるし、秋に生まれれば金が木を切る季節だから力が抜ける。
伝統的に季節を第一の物差しにするのには理由がある。他の文字をいくら集めても季節ひとつに勝てないことが多い。
自分と同じ五行(比劫)と自分を生じる五行(印星)が多ければ力がつく。味方が多いということだ。
自分が生じる五行(食傷)は力を抜き、自分が剋する五行(財星)は力を使わせ、自分を剋する五行(官星)は直接押さえる。これが多ければ身弱に傾く。
ここが肝心だ。身強か身弱かで自分に必要な五行が正反対になる。
| 区分 | 今の状態 | 必要なもの | 避けるもの |
|---|---|---|---|
| 身強 | 力が余っている | 抜く側 — 食傷・財星・官星 | さらに足す側 — 比劫・印星 |
| 身弱 | 力が足りない | 満たす側 — 印星・比劫 | さらに抜く側 — 財星・官星 |
だから「この五行が良い」という言い方は、身強・身弱を知らなければ成り立たない。同じ火がある人には息継ぎで、ある人には火に油だ。
大運も同じで、良い大運・悪い大運が無い理由がここにある。それは大運の見方に整理してある。
気質で見るとだいたいこういう質だ。ただしこれは傾向であって規定じゃない。
身弱が不利に見えるけど必ずしもそうじゃない。支えのある環境に出会えば、身弱の方が身強より遠くまで行くことも多い。一人で耐える力じゃなく借りて使う力で行くわけだ。
「身強なら成功する」 — 違う。力があっても使い道が無ければ内側に向かう。意地や衝突として出やすい。
「身弱なら弱い」 — これも違う。身弱は力が少ないのではなく、一人で背負う構造じゃないという意味だ。支えがあれば問題にならない。
「文字の数だけ数えればいい」 — 季節を外して数だけ数えるとよく外れる。月支ひとつが他の複数の文字より重いことが多い。
身強・身弱は判読の向きを決める分かれ道だ。ここが定まって初めて「何が要るか」が定まり、大運も五行も読めるようになる。
五行の分布から見たいなら五行の見方を、命式全体の順番が気になるなら四柱推命の見方を見て。
自分の日干の強弱を調べる